下蒜山 (2020-06-06)

最終更新日

小学1年生となった6歳児のRK。先日、近所のちょっとした散策道を一緒に歩いていたら、意外なほどしっかりとした足取りだったので、そろそろ登山にも行けそうかなと思い、前から興味があった蒜山(ひるぜん)に行ってみることにした。蒜山は上蒜山(標高1202m)、中蒜山(1123m)、下蒜山(標高1100m)から成り、その中でも最も手軽に行ける下蒜山に登った。

メンバー

崎間、kinaco、RK

行程

  • 2020-06-06(土)
    07:20 高砂市
    09:50 犬挟峠
    11:00 雲居平
    11:50/12:10 下蒜山山頂
    14:00 犬挟峠

詳細

犬挟峠→下蒜山

自宅から車で2時間半ほどかけて登山口に到着すると、生憎の曇空。それも、今にも雨粒が落ちてきそうな滴るような雲だ。天気予報は終日曇を告げているし、雨雲レーダーに雨雲は写っていないので、雨は降らないらしい。RKは「くもが たべられるんじゃない」と逆に嬉しそう。

コースタイムによると、標高500mの犬挟峠(いぬばさりとうげ)登山口から標高1100mの下蒜山山頂まで大人の足で1時間40分。登山道からしばらくは樹林帯を歩き、ところどころ急な階段が出てくる。RKは早速「こしが いたい」「これ キャンプじゃなくて とざんじゃん」と苦言を申し立てている。妻と僕とでなだめすかし気を逸らして登ってもらう。

なんとか頑張って登っていると、樹林帯を抜けて視界が開けてきた。一面ガスに巻かれて展望はないけれど、開放的な笹原が拡がっている。RKは「くもがたべられるよー」とテンション上がってきた。先頭を任せるとがぜん張切りだす。どうやらリーダー気質の彼女は、仕切るポジションにつくとやる気がでるようだ。「かーちゃん、とーちゃん、しっかりついてきてね!」と励ましてくれる。

▲ガスに巻かれた笹原を進む

なだらかな斜面を快適に歩いているうちに、雲居平という標識がある場所に到着した。広場になっているので、ここで一休みして、行動食を食べる。あたりは相変わらず真っ白だ。僕としては、ここまでこれただけで上出来かなと思ったけれど、RKはまだまだ登れそうだし、時刻も11時とまだ余裕があるので、下蒜山山頂を目指して再び歩き出す。

なだらかな笹原の歩きやすい道を進むにつれて、ところどころ急登が出てきて体力を奪われる。さほどの傾斜ではないものの、部分的に鎖が設置してあるのは、雨などでぬかるんだときにとても滑りやすくなる火山性の土だからだろう。ときどき、むわっとする暖かい空気の塊に触れたかと思いきや、今度は冷たいガスに吹かれて寒さを感じるという忙しい気候だ。

▲黄色い花がたくさん咲いていた

この急登を登り終えれば山頂か、と期待していたら九合目の標識。でもここまでくればあともう少し。12時前に下蒜山山頂着。天気は相変わらず曇。九合目手前の登りはとても急だったので、山頂に到着したときは達成感があった。正直、娘と一緒に山頂まで歩いて来られるとは思っていなかった。これは、一人で気軽に登山したのでは味わえない種類の達成感だ。妻も満足げだ。

山頂は開けた黒い土原に、高さのあるベンチが2セット配置されていた。ここで昼食。最近食が細くなっていたRKも、運動してお腹が空いたのかメロンパンを丸々1個ペロッと平らげた。食欲が戻って良かった。

▲下蒜山山頂

下蒜山→犬挟峠

昼休みを終えて下山にとりかかる。途中の急登は、登るよりも下りが危険なので、その部分だけ僕が先に歩いて、RKが落ちてきたら支えられるように準備しておく。「なんで とうちゃんが さきなの?」と先頭に立ちたいリーダー気質のRKは不満げだが、ここは我慢してもらうほかない。

平坦な部分になると再びRKが先頭を歩き、調子に乗って走り出したかと思いきや、すてんと転んで泣きだした。忙しい人だ。雲居平で最後の休憩をして、ひんやりとした樹林帯を抜け、よく整備された階段の道をてくてくと下山した。

感想

僕も良く考えたら久しぶりの登山(約2ヶ月ぶり)だったので、思いのほか疲れてしまい、下山してて登山口の駐車場が見えたときにはほっとした。生憎の曇空だったものの、もし快晴だったなら暑すぎただろうし、ガスに覆われた稜線は幻想的で、ひんやりとして気持ちが良かった。なんにせよ、我が家の6歳児が山歩きを楽しんでくれたようでなによりだった。

登山口から車に乗ると、文明の快適さがいつも身に沁みる。予約しておいた蒜山高原キャンプ場に移動して受付を済ませ、オートサイトの駐車場に車を停め、缶ビールをプシュッと空けて妻と乾杯。安全な場所でお酒を飲みながらテントを立てるこの時間が好きだ。RKは四つ葉のクローバーを次々と発見して大興奮だった。

▲蒜山高原キャンプ場。十分な広さのオートサイト。ファリミーキャンパーやバイカーで賑わっていた