最終更新日

2012-02-12(日)

城ヶ崎 シーサイド。10:00-16:00。

クラッククライミングの基礎を学ぶため、菊地さんの講習に参加した。受講生は、ぼくと妻、もう一組別の夫婦、の4人。天候に恵まれポカポカと温かい海辺で、終始和やかなムードでの講習だった。

懸垂下降してシーサイドに降り立ち、サンライズエリアで講習開始。ここには杉野さんらの講習パーティーもいて賑わっている。テーピングをして、そこらのクラックでハンドジャム、フィンガージャム、カムとナッツの回収方法を習う。

「5.9のクラックを登ってみましょう」ということで、菊地さんが鮮やかにトップロープを張ってくれ、順々に登る。

1. イントロダクション[5.9 NP] TRノーテン。出だしはハンドジャムがばっちり決まって、中盤以降はフェイスムーブ。ステミングとガバとレイバック。トップロープなら快適だけど、リードだときっと恐いのだろうな。それにしても、クラック事初めにふさわしいルート名ではないか。

2. フライングシーガル[5.9 NP] TRノーテン。前半はクラックが狭く、掌の厚いぼくにはシンハンドとなり、ジャムを決めづらかった。なんとか誤魔化し力づくで登る。チョックストーンを越えたらワイドハンドで、ここも難しい。ハンドには大きすぎてフィストには小さすぎる。腕を突っ込んで肘でフリクションを得てなんとか這い上がる。ハング下をトラバースするところでは左右のハンドジャムがばっちり決まる。ガバ以上の安定感。クラックって面白い。

3. アーリータイムス[5.10b NP] TRノーテン。中盤まではサクサク登れ、チムニー状で少し被った凹角状が核心。事前に菊地さんに頂いたアドバイス通り、アンダーのクラックに左手でフィンガージャムを決め、足はスメアリングで核心部を抜けることができた。フィンガージャムが効き過ぎて、なかなか抜けなくて焦った。上部は薄被りのハンドクラックで気持ちがいい。

登る合間に昼食を採り、菊地さんとクライミングの会話を楽しむ。ヨセミテに行きたくなる。朝来た時はTシャツでも暑いくらいだったが、昼になり日が陰ると寒くなってきた。サンセットエリアに移動する。

4. 気分は最高[5.10c NP&B] TR 3テン。まさか5.10cのルートを登らせて頂けるとは思わなかった。トップロープで、菊地さんの決めたカムとナッツを回収しながら登る。登りながらの回収は骨が折れるけれども、一流クライマーが決めたナチュプロのセット状況をつぶさに確認できるのはうれしい。ハングを越える所でフェイスムーブになってしまいパンプする。ハンドジャムを決めるようにとアドバイス頂いたのだけど、上手く決められず、テンション。なんとか越えたものの、上部のフィンガークラックでまたもやテンション。ムーブの難しさもさることながら、プロテクションのセットはもっと困難な感じ。ここをRPできるようになるはいつだろうか。

写真:気分は最高[5.10c]

登ったルートは全てトップロープで、4本だけだったものの、この日は新鮮な刺激を受けた。昨年4月に東京に越してきてから、妻と二人だけで、試行錯誤しながら登る日々だった。今日は菊池さん、そして講習生ご夫婦との5人パーティーで登り、自分たちのクライミングを客観的に考えることができた。沢山あった収穫の中で一番大きかったのは、今日まで二人で努力していた方向が間違ってなかったと確認できた、その点である。「クライミングってのは登らないと上手くならないから。登ってて下手になるってことはない」という菊池さんの言葉が耳に残る。