三倉岳 (2019-05-02〜04)
GW後半は広島県の三倉岳で2泊3日のキャンプとクライミング。通算4回目の訪問となる。パートナーはいつものT尾さん夫妻と、僕の妻、そして5歳の娘。大竹市が運営するこのキャンプ場は、受付けさえすれば無料で使用できる。区画されたサイトはフラットに整地され、テーブルと椅子が据え付けてある親切設計だ。子連れでも快適。クライミングもなかなか満喫できた。
1日目
青白ハング。
- ラッパハング 5.10b OS
適正なグレード感で、兵隊クラック 5.10aの次のステップとして丁度いい感じ。ハング部分は見た目の威圧感より登りやすく、上部は奥にハンドが決まるもののオフウィドス的で奮闘。 - 触角 5.10c FL
スラブ。核心は中間部のワンポイントのみ。リーチ系かも。 - モルモットクラック 5.11a TO
微妙なフレア具合でカムのセットでモタついて、5m程登った辺りでテンション。中間部への抜け口が悪くて苦労する。上部のフィンガーパートも怖く、カンテ裏のスラブ面に逃げてなんとかトップアウト…。もうちょっと善戦できるかと思ったけれどボロボロ。三倉のイレブンは厳しい。
2日目
上の岳奥壁、8合目フランケ、見晴し岩スラブ。
- くろきちの大冒険1p目 5.10a フォロー
なんとかテンションかけずに突破。上部のボロボロのマントルがかなり悪かった。 - くろきちの大冒険2p目 5.5 OS
チムニーのようなスラブのような地形でグレード以上の登り応え。 - くろきちの大冒険3p目 5.10c TO
ガバフレークの出だしから、微妙なスラブのトラバース、フィンガークラックのレイバック、再びスラブ、最後はフェイスとワンポイントのオフウィドスという素晴らしいピッチ。最後のボルトにクリップする所まではオンサイトで頑張ったものの、ロープドラッグが重く身動き取れなくなったことと、30m近く会心の登りができたので、ここまでこれたんだからいいじゃないかという気分になり、A0でのトップアウトとなる。最後は50m程歩いて下の岳山頂に立ち、60mシングル3回の懸垂で同ルート下降。 - マンタ 5.10a TO
下部は濡れすぎていてA0でスキップ。上部のクラックはOS。マンタみたいな岩の左がオフウィドスで、初めてリービテーションを有効活用できた。 - タッチミー 5.10c
出だしが凶悪な「どスラブ」で登れる気がしない。1ピン目をA0で抜ければあとはまあ5.10cかなというムーブ。なかなか面白かった。
3日目
この日は妻が中の岳フランケのマルチピッチルートに出かけたので、僕は娘とキャンプ場で留守番。木の間にロープを張ってぶら下がって遊んでもらったり、近くの河原で水晶のかけらを探しに行ったりした。ちょっとだけ、キャンプ場のやさしいボルダーを登った。5歳の娘もチャレンジしていたものの、一番急なラインでは運動靴がずるずる滑って登れずくやしがり、娘はクライミングシューズが欲しいと懇願した。
感想
三倉岳は素晴らしい岩場だ。岩の形状と質の高さもさることながら、想像できるラインには既に先人の足跡が残っており、それらが高い品質で維持されていることに改めて驚かされた。まだ見たこともない岩やルートが数多くあるので、ちょくちょく通いたい。兵庫県の西部に済んでいる僕としては、長野県と山梨県の境界付近にある小川山や瑞牆山よりも、広島県にある三倉岳の方が断然アクセスしやすいしね。