姫路の岩場アプローチ敗退(2021-09-12)
朝から家族3人で岩場へ出かけた。目指すは姫路市内の海沿いの某岩場。近所だし、海も近いので爽やかだろうと目論んでいたものの、駐車場ですでにムワッとした湿気を感じる。山道を進むと鬱蒼と草が伸びているし、マムシ注意の看板が緊張感を高める。ヤブ蚊も多い。まだシーズンではなかったか。
10分程歩き、いよいよ岩場へと下るアプローチ部分で、RK(8歳児)が芋虫を発見。怖がりすぎて動こうとしない。けっこう急な場所なので、抱っこして通過させようとするも、RKがジャンプで飛びついてしがみつくので僕もろとも滑落しそうになる。RKは怖がりすぎてパニックになっている。辺りには相変わらずヤブ蚊が飛んでいる。
ということで、クライミングエリアにたどり着く前にアプローチ敗退となった。目と鼻の先に思えた岩場であったが、小学2年生となり自己主張を持ち始めた子どもと行くには余りにも遠かった。
帰る道すがら、妻と2人でRKに対して「芋虫が怖かったとしても危険な場所で立ち止まったらもっと危険だよ」「すぐに泣いて諦めるのは良くないよ。もう今日はニンテンドースイッチなしだよ」なんて偉そうに説教してしまった。よく考えたら、せっかくの休日に両親に半ば無理やり岩場へ連れて行かれ、虫にビックリしたら怒られ、ヤブ蚊にも刺され、おまけに楽しみにしていたニンテンドースイッチも禁止されるとは、もらい事故にも程があるというものだ。
さすがに気の毒なので、ニンテンドースイッチを解禁すると、RKはケロッとして立ち直っていた。そもそも嘘泣きだったかもしれず、彼女の方が一枚上手だったかも。
せっかくなので、帰りにコメダ珈琲に寄って早めの昼食を食べて帰宅した。
ところで、今日行こうとした某岩場である小赤壁は、かれこれ2008年頃、海沿いの遊歩道に落石があったとかで立入禁止になっている。立入禁止なのはあくまで遊歩道であり、クライミング禁止という訳ではないらしい。また、クライミング対象となる岩場へは、海沿いの遊歩道を通らずともアクセス可能なので、立入禁止エリアを通行している訳ではない、という理屈は通る。ただ、そもそもクライミングしてOKと公に太鼓判を押されている訳ではなくて、もともとOKではないのだから禁止もなにもない、という捉え方もできる。公にクライミングしてOKと言われている岩場なんてほんの一握りだろうし。
現在、この岩場は商業ガイドの方も講習で活用されているし、K日山荘の公式サイトにも山行記録が掲載されているし、100岩場(旧版のみだけど)にもルート図が掲載されているので、いわゆるシークレットエリアではない。あからさまに禁止とされている訳でもなく、蝙蝠谷のように許可証制という訳でもない。それでもなんとなく、小赤壁でクライミングしていると、ちょっと後ろめたさを感じてしまう。でもまた行きたい。そんな魅力がある岩場だ。今日はアプローチで敗退したけれど、またいつか。