伯耆大山(2021-12-30)

最終更新日

久々に雪山へ登ってみようと思い、夏山登山道から弥山までを往復した。

メンバー

崎間(単独)

行程

  • 2021-12-30(木)曇のち雪
    06:25 県営大山第1駐車場
    06:30 夏山登山口
    08:00 六合目避難小屋
    09:10 弥山山頂
    09:15 大山頂上避難小屋
    09:45 六合目避難小屋
    09:50 行者分かれ
    10:05 元谷
    10:20 大神山神社
    10:40 ホテル大山 しろがね

詳細

家族旅行を兼ねて、前日から大山寺のホテルに宿泊した。僕だけ5時半に起き、久々の冬山装備を身に付ける。大山寺の温泉街を抜け、暗闇の夏山登山口に6時半着。積雪はさほどでもなく、トレースもある。

初めて伯耆大山を訪れたのは大学1年生のときだった。11月の紅葉シーズンに烏ヶ山や振子沢などのマニアックなルートを、当時所属していた部活のメンバーと登った。一般的に大山の山頂とされる弥山に登ったのは2010年12月。その後、北壁を含めて積雪期の大山を計4回程登った。今回は累計6度目だ。

稜線からはゴウゴウと風の音が聞こえるものの、六合目避難小屋までは樹林帯なので、ほとんど無風。定期的に出てくる○合目の標識に、ときに励まされ、ときに落胆し、コツコツと高度を稼ぐ。

四合目辺りで滑って歩きづらくなってきたのでアイゼンを装着。併せてピッケルも出す。アイゼンは氷化した道を踏破する攻めの装備、ピッケルは体勢を安定させたり滑落時に制動させたりする守りの装備だと僕は思っている。両者はセットで身に着けるのが基本。

六合目避難小屋を通り過ぎてしばらくすると、吹きさらしの稜線がホワイトアウトして、とても歩きにくい。先行パーティーに道を譲っていただいたものの、視界が悪いし風でトレースもかき消されてしるし、どこへ進めばいいのか判然としない。上下も左右も前後も白い空間のなかラッセルしていると、雪の中をフワフワ漂っているかのような不思議な気持ちになる。

▲ホワイトアウトの稜線

そんなこんなで、どうにか弥山山頂に到着。展望は無し。頂上碑はエビのしっぽで覆われている。風は相変わらず強い。頂上避難小屋で風を避けて白湯を飲んで、一息つく。ほっ。雪山にはテルモスに詰めた白湯が欠かせない。

▲弥山山頂

下山。登ってきたトレースを追いたいけれど、ただでさえホワイトアウトで視界が悪い上に、メガネが凍りついてほとんど何も見えない。そんな中、GARMINのGPS端末で位置確認できるのが大変に心強い。これが無ければ遭難してもおかしくなかった。

▲今回は本当にGPSに助けられた

しばらく我慢して吹きさらしの稜線をやり過ごし、樹林帯に入って人心地付く。六合目避難小屋でアイゼンを外し、行者谷方面へシリセードを交えて軽快に下る。

感想

比較的通い慣れた大山は、安心して登ることが出来た。少しでも展望があればと思っていたけれど、過去に経験したことがないホワイトアウトだったので、これはこれで楽しめた(必死になれた)。

去年の甲斐駒ヶ岳と同じく、今回も家族と一緒に移動して、山の近くまで時間を共有できたのが良かった。娘(8歳)が付き合ってくれる間は、毎年の恒例にしたいものだ。