雪彦山 地蔵岳東稜 (2021-02-06)
大山の北壁に行きたかったけれど、緊急事態宣言が出ている兵庫県から島根県へわざわざ訪問するのは気が引ける。かといって県内には大山北壁のような雪稜もない。少し暖かくなったし、簡単なマルチピッチをロープソロするのも悪くないかなと思い、雪彦山でクライミングしてきた。
メンバー
単独
行程
- 2021-02-06(土) 快晴
08:30 高砂市
10:00 賀野神社
10:30 地蔵岳東稜取付
11:40 チムニーピッチ開始
12:20 最終ピッチ開始
12:50 地蔵岳
13:40 賀野神社
詳細
関西のマルチピッチと言えば雪彦山(せっぴこさん)。中でも地蔵岳東稜は最もポピュラーなルートだ。最初に登ったのはたしか2010年頃で、最後に登ったのは2017年9月だ。今回はアルパインクライミング登竜門とも言えるルートに、ロープソロでの初マルチと洒落込む。
50mシングルロープを背負い、グリグリを使ったソロシステムで登攀開始。陽が当たって思いのほか暖かく快適だ。半袖Tシャツでちょうど良いくらい。ボルトが遠くて緊張のスラブを登り、1ピッチ目終了点にロープフィックス。支点と荷物回収のためにグリグリで懸垂下降する。
途中まで、何も考えずにロープバッグを背負ったまま下降していたが、リードしてきた側のロープで下降すれば、背負った方のロープは不要と気づく。途中の支点でグリグリをセットし直し、ロープバッグも残置。
取付きで支点を解除して、ザックを背負って、アッセンダー(ペツルのベーシック)を取り付け、セルフビレイもセット。グリグリはハーネスにセットしたままで、しゃくとり虫的に登り返す。
1ピッチ目の終了点まで登り返したら、ロープを巻き上げてロープバッグに詰め込む。これでようやく1ピッチのクライミングが終了。なかなか大変だ。
同じ要領で2ピッチ目を登り、短い3ピッチ目とつなげて4ピッチ目のチムニーを継続する。ロープを背負って登っているので、ロープの流れを気にしなくて済むのは利点だ。ひんやりと冷たいチムニーの奥でジャミングを決め、開放的な上部スラブを気持ちよく登る。登り返しにもだいぶ慣れてきた。
樹林帯を少し歩き、馬ノ背を登って、最終のフェイスに着く。いつもは灌木沿いにトラバースして登っていたが、中央にボルトルートが見えるので、今回はこちらに取り付いてみる。頂上直下、青空に映える申し分のないロケーション、1人でロープを出してここまで来ることができた。少し細かいフットホールドをこなすと、上部は快適なガバ。レストしながら眼下の景色を見渡す。最高に気持ちがいい。
地蔵岳頂上でおにぎりを食べ、少々くつろいでから下山する。晴れ渡った清々しい2月の土曜日、楽しいクライミングができた。