雪彦山 地蔵岳正面壁 上昇気流、加古川~紅菱会ルート (2017-10-01)

最終更新日

メンバー

崎間(L、記)、H垣くん

行程

  • 2017-10-01(日)
    07:15 JR加古川駅(集合)
    08:15/08:30 賀野神社
    09:00/11:30 上昇気流
    12:00/15:30 加古川~紅菱会ルート
    16:00 賀野神社
    17:00 JRひめじ別所駅(解散)

詳細

(1) 上昇気流

1p目 5.10b 崎間リード:正面壁取付きのハンガーボルトを直上する。下から見ると簡単そうなのだけど、逆層なので手がかりが少なくて焦る。終了点は右側のラッペルステーション(直上すると「セッピコルネッサンス1p目」の終了点に着いてしまうので注意)。

▲1p目上部

2p目 5.10b H垣くんリード:若干ランナウト気味で、中間から上は細かくなる。H垣くんはライン取りも問題なくサクサクと進みOS。なお、H垣くんのビレイをしているとき、正面壁取付きにいる姫路消防署を名乗る青年が呼びかけてきて、今日は消防署のレスキュー訓練をする旨を連絡してくださった。その後、正面壁基部から谷を越えて登山道へ搬送する訓練をされていた。今日何かあってもすぐにレスキューしてくれそうで心強い。

▲2p目

3p目 5.11b 崎間リード:核心ピッチ。これまで通算2日、4トライしているが、ぼくはまだRPできていない。前回よりも成長できたかどうかがこのトライで試される。クライミングシューズをいったん脱いで足指をほぐし、必要本数のヌンチャクを持ってトライ開始。前回さんざんトライして解決したムーブを覚えていたので、核心の3~4ピン間はスムーズに繋げられた。しかしこの上が辛い。ガバっぽいホールドはあるが微妙にガバでなく、前腕がどんどん張ってくる。5ピン目にヌンチャクを掛けようとしたら右足が外れてしまいフォール寸前。残った左手と左足で耐えてなんとかクリップ。だましだましレストしてジワジワと上がり、テラスに上がるガバを掴んだ。呪縛から解放され、気持ちが楽になった。

▲核心の3p目。これが地上にあれば人気ルートになりそう

4p目 5.9 H垣くんリード:ホールドは大きいが脆いラインを左上する。見事にOS。

下降:5p目まで行けば地蔵岳山頂に出られるみたいだが、次もあるので4p目で終了とする。シングル50mとダブル50mをダブルフィッシャーマンで連結し、2回の下降で正面壁基部に戻る。2人×3パーティーの6名が右カンテの1p目を登り始めておられた。しばし休憩。

(2) 加古川~紅菱会ルート

1p目 5.10c H垣くんリード:上昇気流1p目より5m程左のラインを直上する。下部は古いハーケンとリングボルトだが、10m程上がるとハンガーボルトが見えてくる。細かいホールドで微妙なムーブが連続する。H垣くんは絶妙なバランスとルートファインディングでOS。頼もしい。

▲左のラインが1p目。右は右カンテ1p目

2p目 5.11b 崎間リード:ボルトラダーの合間にハンガーボルトが打たれたフリー化ルート。余り登られていないようで、粉っぽい苔と盆栽っぽい苔がふんだんに散りばめられている。掃除しないとフリーで登るのは厳しいなと早々に諦め、ボルトラダーを活用してA0で突破。ピッチ後半はアルパイン気分満点のクラックと凹角。カム(キャメロット0.5~1くらい)があっても良かったかも。

<▲苔むした核心ピッチ>

▲2p目上部から。紅葉はまだ先です

3p目 IV H垣くんリード:地蔵岳山頂へ抜けるピッチ。10mくらいあるのにボルトレス。

下降:ラッペルステーションが設置されている岩の傾斜が緩かったのでロープが擦れそうだなと思ったが、そのまま下降し、約45mで1p目の終了点まで降りた。までは良かったが、ロープを引けども引けどもビクともしない。H垣くんに呼びかけるが反応がないので声も届かない模様。しまった。やはり最初は細かくピッチを切るべきだった。仕方がないので登り返す。ちょうど核心の2p目なので、傾斜がきつくしんどい。約35m登り2p目終了点に着くと、無事にロープが流れた。

備忘録

今回、地蔵岳正面壁の2本のフリーマルチルートを登った。「加古川~紅菱会ルート」と比較すると、改めて「上昇気流」のライン取りの良さを感じた。あと登った事がないのは「セッピコルネッサンス」だ。3p目のボルトが下からは見当たらずどこを登ればいいのか分からないので避けていたが、そのうちトライしたい。

懸垂下降で久々にロープスタックした。フリクションノットを使って登り返そうとしたものの、訓練不足で上手くできず、ルベルソのグリップビレイで無理やり登り返し消耗してしまった。レスキュー訓練の自己脱出ではシングルロープでの登り返しを練習するが、懸垂下降中はダブルロープだ。懸垂下降中にフリクションノットに切替えて登り返す、しかも空中で、という訓練が必要であると身を持って感じた。

ダブルロープをバックロープとして使ったものの、懸垂下降後に引く側をダブルロープにすると伸びが大きいので効率が悪い。やはり、バックロープはφ6mmダイニーマコード等のスタティックロープが良さそう。