雪彦山 地蔵岳東稜・右カンテ (2017-09-09)

最終更新日

メンバー

崎間(L、記)、T尾、H山、S水

行程

  • 2017-09-08(金)
    23:30 賀野神社(T尾さん、S水さん、崎間)
  • 2017-09-09(土)
    05:30 H山さん到着
    06:00 出発
    06:30 地蔵岳東稜取付
    09:00/10:00 地蔵岳山頂
    10:30 右カンテ取付
    13:00/14:00 地蔵岳山頂
    14:30 賀野神社(解散)

詳細

①H山さん・崎間、②T尾さん・S水さんの2パーティーで登る。同ルートを登るので、①パーティーが15分程先に賀野神社を出発すると、以降、良い感じに登れた。

(1) 地蔵岳東稜

まずは地蔵岳東稜。H山さんは初のマルチピッチなので、全ピッチをフォローで登って頂く。S水さんも同様。2p目、ぼくは右に行き過ぎ、ホールドに乏しい感じがして、怖くてA0してしまった。入門ルートとはいえ侮れない…(自分が弱いだけだけど)。

4p目のチムニー状は一手ハンドジャムが効いた。最終の6p目は高度感が心地良かった。H山さんは全ピッチをサクサクと登ってきて、2時間半程で東稜終了。静かな山頂で播州の山並みを眺めながら休憩していると、なんとも言えない幸せを感じる。

▲地蔵岳東稜2p目
▲地蔵岳山頂

(2) 地蔵岳正面壁右カンテ

つぎに地蔵岳正面壁右カンテ。登山道を下り、途中踏み跡に入り向かって右の谷を渡り、Fixロープ沿いに正面壁を下って取付き。右カンテの1p目は「上昇気流1p目の下部」と同じ(だと思う)。ハンガーボルトが頼もしいが逆層なので見た目より悪い。体感5.10a。

上部はトラバースして右上する。40m程ロープを伸ばすとハンガーボルト2本のビレイ支点に着く。が、H山さんがなかなか上がって来ない。後で聞くと、下部の3ピン目付近で苦戦していた模様。後続のT尾さんがA0用にヌンチャクを伸ばす等で対応してくれたから良かったものの、ぼくとH山さん2人だけだったら、ビレイ支点から下部が見えないこのルートでは進退窮まっていたかもしれない。その場合はセカンドをロワーダウンさせて、トップが懸垂下降で回収、となっただろう。

2p目は簡単だが支点少なく緊張。上昇気流の核心部がすぐ左に見える。3p目をほどほどに登り灌木でビレイ。そこから踏み跡を辿って地蔵岳山頂へ。

▲右カンテ1p目
▲右カンテ1p目終了点
▲地蔵岳正面壁を見上げる

後続のH水さんは最終ピッチをリードし、山頂まで重そうにロープを引いてきた。セカンドビレイもきっちりこなし、山頂で全員集合。

備忘録

地蔵岳東稜はルートが明瞭で適度な長さ、ビレイ支点もしっかりしていて、マルチピッチのデビュールートとして良い場所だと改めて思った。所々、小さいサイズのカムも有効なので、キャメロット0.5~1辺りを持っていくとカムセット・回収の練習もできる。

僕は今回、ダブルロープ(ペツル ルンバ8.0mm×50m、青)とマルチ用のシューズ(ファイブテン クアンタム)を新調した。地蔵岳東稜も4年振りくらいで、新しい装備と久々のルートということでとても新鮮な気持ちで登れた。ペツルのロープはしなやかで良い。細径なのでロープの引きが軽く、セカンドビレイ時の負担が減る。伸び率もカタログ上は8.5mmと大差ない。

下山途中に不思議な木の実を拾った。栗かと思っていたが、調べるとトチの実だった。柔らかいクルミの殻のような外皮に包まれていて、割る(3つに割れる)と茶色でツヤツヤした実が手に入る。